グローバルヘルスイニシャティブ(GHI)とは

グローバルヘルスイニシャティブでは、幅広いグローバルヘルスに関わるセクターやクラスター、関連組織や支援機関などの情報交流や連携、活動支援の為のプラットフォームを目指します。

対象とする「グローバルヘルス」は、ユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)の取組みからヘルスビジネスの国際展開まで、幅広い領域のものとします。この2つの分野はそれぞれの活動が重要であるのと同時に、相互に連携することで、新たな市場と可能性が期待できます。

UHCから国際ビジネス展開までの深い関係性

UHCから国際ビジネス展開までの深い関係性

UHCと持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けては、感染症拡大や外来生物被害、環境汚染、気象変動や紛争などによる難民や移民問題などによる病気拡大への取組み、公衆衛生の改善、都市の生活習慣病や非伝染性疾患、未病対策などへの対応策、そして人類すべての人々が医療や健康へのアクセスを容易にする対応策が求められます。そのために、アドボカシー活動を含む活動組織の連携や科学技術のイノベーションと製品化や事業化、また資金マッチングなどのエコシステムの確立、そして途上国の医療や健康基盤の確立などが求められています。

UHCとSDGs実現のためのグローバルヘルスのエコシステムの確立

UHCとSDGs実現のためのグローバルヘルスのエコシステムの確立

しかしグローバルヘルスへの対応、そしてそれを可能とするエコシステムの確立は、1国や特定領域の機関やセクター、クラスターだけで対応できるものではなく、まずは国際支援や国際的研究、国際ビジネスなどを推進する国内外の多様なセクターやクラスターでの連携が重要であると言えます。

グローバルヘルスの実現のための方策

  • 各国政府機関や経済団体の認識の共有化と制作への反映、政府間協議や事業間協議の実現
  • 活動の持続性構築のためにも国際的なビジネス展開も視野に入れた、産学連携や金融連携、地域連携などのネットワークが重要
  • 個別最適化や1企業間の相互支援により、多様なセクター連携、クラスター連携支援による効果と効率性がある
  • 本分野の国際連携推進人材(コーディネーター等)不足の解決策と育成、国際連携のための学問体系未成熟に対する体系化と開発

またグローバルヘルスは、多様な主体にとっても参画するのに大変意味のある重要な領域であります。原材料調達から製造のサプライチェーン化やメンテナンス網の構築などとともに、途上国を含む全ての人々がアクセスできるように、市場に低価格で製品やサービスを流通させることへの努力も必要です。国際普及を可能にするためには、国際的なメンテナンス網の確立や関連する人材の育成、製品やサービス、技術の国際標準化や許認可制度の適正化なども視野に入れて活動していくことが望ましい姿と言えます。

多様な主体の立場から見たグローバルヘルスの位置づけと重要性

  • 感染症等の国際協調による被害拡大防止と発生源根絶、ワクチン等開発流通

    感染症(パンデミック)や環境・食品汚染、害虫獣被害防止などの国際安全対応(拡散防止や発生源根絶)とワクチン等の早急な開発と認証、末端患者までの地域物流や投薬、治療までの国際協調

  • SDGsとしてのユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)への取り組み

    途上国や紛争国、難民、貧困、差別、気候変動や自然災害等課題を持つ地域や文化への公衆衛生や水や栄養対策、SDGsとしてのUHC環境整備と紛争、難民、貧困、差別、気候変動等背景の対策

  • 国際社会共通の社会課題と健康経済への効果的対策と難病等の国際規模での対応

    慢性肺疾患、糖尿病、癌及び心臓血管疾患を含む非伝染性疾患(NCDs)、生活習慣病への多様な取り組みによる各国医療費増大の抑制と健康経済の推進、都市化が進む新興国への早期対応。国際規模での希少疾患対象者拡大と治療開発

  • R&D・イノベーションとビジネスの国際連携、グローバル展開の実現

    医療健康の科学技術・革新技術研究開発振興と資金や産業マッチング。事業化されたサービスや製品への創薬を必要とする国際市場(課題地域)等へのマーケティング展開や進出、また原材料や部品の国際調達、異分野含むビジネスマッチング

  • 各国制度や政策協議、安全や効率運用普及のための国際標準化や関係機関合意

    地域性の高い社会保障、薬事、保険分野、医療渡航等の各国制度や政策、各種承認、機器や情報システムの安全で合理的な世界的運用のための国際標準化、デファクト化サイバーテロ対策の政府間協議と各国国内関係機関合意形成の確率

  • 社会との連携、地域間連携と多様なセクター連携による国際貢献

    グローバルヘルス領域の国際機関、政府、学術、産業、NGO、NPO等の多様なセクターやクラスターの情報交換、連携、主体意識の醸成と活動持続化、エコシステムの確立のためのプラットフォームの確立やアドボカシーやアウトリーチ、CSRの推進

そこにも国際連携や参画における様々な課題があります。

グローバルヘルス推進や国際連携の課題

  • 多岐に渡る関係行政や学問、業界の調整

    幅広い健康医療分野の関係政策や主管行政などが多岐に渡り新たな推進のための政策、機会、資金、異分野参入などが不足

  • 国により違う制度や安全基準

    健康医療分野の概念の違いや安全基準や認可制度、文化、倫理観や領域認識の違いによる、認可や普及の困難さ、緊急時の承認対策

  • 技術進展による異分野連携の必要性

    成長分野であるICT、IoT、AI、ロボット、エネルギー、バイオ等異分野技術によるイノベーションの期待と参画機会の欠如

グローバルヘルスイニシャティブ(GHI)では、このような背景のもと、国際支援や国際的研究、国際ビジネスなど様々な立場でグローバルヘルスを推進する国内外の多様なセクターやクラスターの情報収集、情報発信の他、連携や人材育成、プロジェクト化などを支援いたします。

国際機関等の関西リエゾンのイメージ

国際機関などの関西リエゾンのイメージ

今までは分散されてきた日本国内外の政府機関、経済団体等の機能やニーズを集約する機能をグローバルヘルスイニシャティブが担うことにより、より効率的、効果的なグローバルヘルス推進を可能とします。

各国政府機関、経済団体等の機能連携

各国政府機関、経済団体等の機能連携

具体的な活動として、GHIでは「GHI関係機関連絡会議 (networking)」を設置し、2017年より多様なセクターやクラスターなどの関係者の顔の見える情報交換の場を作っています。またテーマごとの研究会やワーキンググループ(WG)なども開催しており、今後は、様々な連携や情報発信の機能をますます充実させ、プラットフォームの確立を進めて参ります。

マイルストーンからの短期スケジュール

マイルストーンからの短期スケジュール

<今後のGHI機能プラン>

  • Neoworking meeting
    連絡会議、情報交流
  • 活動支援仲介
    支援機関連携
  • アドボカシー活動
    超研究、シンクタンク機能
  • Consulting Incubation
    Business support機能
  • liaizon(リエゾン) satellite
    Office・talent(人材)機能
  • グローバルヘルスファンドと
    エコシステム構築推進機能
  • 各種研究会活動
    プロジェクト組成機能
  • CSR、CSV、アウトリーチ社会連携
    理解増進機能
  • 専門高度人材育成機能
    グローバルヘルス人材
  • Business matching
    各種交流連携支援機能
  • MICE機能
  • その他検討機能
  • クラスター・セクター連携
    地域・機能連携機能
  • 情報収集
    情報発信機能
  • スタートアップオフィス
    コワーキング機能